深まる秋、静寂につつまれながら、ため息がでるほど美しい紅葉に心奪われる…そんな時間が過ごしたくなったら、古都・太宰府の「紅葉の散歩道」を歩いてみましょう。秋のこもれ日の中で、非日常なちょっといい時間がもてそうです。

太宰府観光協会 http://www.dazaifu.org/
 「まほろば号」の車窓から太宰府の街並みを眺めているうちに、バスは太宰府駅に到着(所要時間約10分)。ここからは、観光客でにぎわう参道から一本裏の路地に入り、紅葉と石庭で有名な「光明禅寺」に向かうことにしました。そこは「九州国立博物館」へと続く「国博通り」。

 藍染川という小さなせせらぎに沿って、古都の風情漂う街並みを歩くと、堀の向こうに見える釣鐘。「光明禅寺」の静寂の世界が待っています。
 「光明禅寺」は、庭園の美しさで知られる臨済宗の禅寺。鉄牛円心和尚が創建した鎌倉時代の古刹です。前庭には15の石で「光」という文字を造る「仏光石庭」、後庭には苔で陸、白砂で大海を表現した「一滴海之庭」があり、これらは九州最古の枯山水といわれています。
前庭
 青モミジのころも良いのですが、紅葉の見頃がやはり一番。苔の庭に真っ赤、黄色、黄緑…色とりどりの紅葉が、日の光にキラキラ輝く様子は夢のよう。時間を忘れて、しばらくぼんやりと眺めていたい…その時間の心地よいこと。静寂に包まれた大人の時間をゆっくり楽しむことができました。
太宰府市宰府2-16-1
西鉄「太宰府駅」から徒歩8分
拝観/8:00〜17:00
入園料/200円
問/太宰府市観光案内所 TEL:092-925-1880

 国博通りに沿って、小さな小川が流れています。名前は「藍染川(あいぞめがわ)」。この川は、謡曲「藍染川」の舞台となりました。天満宮の神官・中務頼澄(なかつかさ よりずみ)を慕って、筑後に下ってきた京女梅壺は、頼澄に会えない悲しみに藍染川に身を投げました。それを知った頼澄が天神様に祈ったところ、梅壺は生き返ったという物語です。「光明禅寺」の手前に、この「梅壺侍従蘇生の碑」を見つけました。
太宰府市石坂4-7 
問/太宰府天満宮内 
太郎左近社係 TEL092-922-8225

 「光明禅寺」から「九州国立博物館」に向かう途中を右に折れて坂道を登りそして下ったところ、坂道の脇の路傍で見つけたのが小さなお社、「太郎左近社」。瓦葺き屋根の木造のお社です。その由来を読むと、このお社は「たろしゃくさま」と呼ばれ、天満宮神域に祀られていたものが、室町時代にこの地に移されたそうです。

 おもしろいのが「健康保持の守護神とされ近年厄除、交通安全、学業成就等の信仰深まり高血圧、耳病、眼病、心臓病、内臓、足腰の病など医者より見はなされた難病が治癒されているのをみても天神さま侍従の医師か、その道の霊能者の神霊が祀られているものと思われる」と書いてあること。早速、この小さな神さまに健康保持をお願いしました。