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親子でコミュニケーション術
親子でコミュニケーション術

 休み時間。子どもたちの会話が聞こえてきます…。思わず耳をふさぎたくなるような時があります。「うるせぇ」「あんたには関係ないでしょ」「あっちに行け」――相手のことも考えない言葉に悲しい気持ちになります。

 教室の中で毎学期最初に行うある取り組みがあります。「教室にあふれさせたい言葉」「教室からなくしたい言葉」をアンケート用紙に書かせ、それを集計して掲示するという取り組みです。
 あふれさせたい言葉は、あたたかい雰囲気のするピンクの用紙に、なくしたい言葉は、 冷たいイメージのあるブルーの用紙に書き出して、目に付くところに貼り付けるのです。

 下記は、昨年度4月の私の学級の結果です。
■あふれさせたい言葉
 1位…ありがとう
 2位…あきらめないで
 3位…大丈夫だよ
■なくしたい言葉
 1位…殺すぞ
 2位…けがれる
 3位…きもい  

このアンケート結果を目につくところに掲示すると、子どもたちの意識が「言葉の美しさ」に向いていきます。
 壁にはられた紙を見て、「もうなくしたい言葉は使わない」とおまじないのように唱える子どもも出てきます。家に帰っても、「あふれさせたい言葉を心がけよう」と決めて頑張る子どもも増えてきます。

 数カ月たつと、言葉が人間関係をよくする働きを持っていることに子どもたちは気づいてきます。
 学期の終わりに、「あふれてきた言葉」「なくなってきた言葉」のアンケートを行います。「あふれてきた言葉」には、相手を思うあたたかい言葉がならび、「なくなってきた言葉」には、ブルーの紙に書かれていた言葉がならびます。
菊地省三先生
愛媛県出身。ユニークなコミュニケーションの授業を実践している、小学校の“スーパー先生”。スピーチ訓練を導入して学級崩壊を解決させたり、教え子がディベート大会県大会2連覇を果たすなど、その実績は全国で注目されている。平成15年度すぐれた教育実践教員表彰、平成16年度福岡県市民教育賞受賞。著書多数。現在は北九州市立貴船小学校勤務。
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